「Claude Code Meetup Japan #4「Claude Code LT大会」に参加しました」 に参加しました。会場はメルカリオフィス。
https://aid.connpass.com/event/386203
LTが…15本?聞き切れるのか…
AI駆動開発勉強会の全国マップがあり、福岡支部の勉強会が6月11日開催予定。北海道・九州など未活動の地域では立ち上げメンバーを募集中。
「AI駆動開発」という言葉は日本発(ほまに?)。既存の開発プロセスにAIを導入して高速化するのではなく、AIが全部やる前提で人間の関わり方を設計し直すという発想。
AI駆動開発カンファレンス Summerを7月30〜31日に開催予定(マイクロソフト会場)。募集開始は5月15日。
仕様通り動くの先へ。Claude Codeで「使える」を検証する / Gota@Data Analystさん
CC-SDD v3.0 (仕様駆動開発のツール。Amazon の Kiro スタイルと互換性があり)がリリース。アップデート内容は、チーム向けの境界定義が容易になった点、スキルのパーソンクラス対応、長時間の自律実装が可能になった点など。
Claude の Computer Use は遅く、画面を占有するため並列化できず、UXレビューに使いづらいので、 Claude Code プラグイン 「UX Auditing」 を OSS で公開した。プロジェクトからユーザージャーニーを自動抽出し、シナリオごとにスクショを撮りながら並列で評価。「価値が得られたか」「タスク完遂できたか」「手間が多くないか」「状況が伝わるか」をイチゼロで定量評価する。
モデルが進化した今、プロダクトは作った後が勝負!仮説生成から検証までのループを回せるツールとして活用してほしい。
脳がちぎれないためのClaude Code駆動開発ライフハック / 大森翔吾さん
長く開発を続けるのに一番必要なのは心をまもること。開発しない時間があるのが一番もったいないと感じた。
フォントを変えたり、口調をずんだもんに変えたり博士にしたりしたら気分が上がった。
気分が上がるだけでなく、指定した口調が崩れてきたら、コンテキスト逼迫のサインとして使えるという実用的な面もある。
人間は意図、AIは実装:要件を伝えるだけのAI駆動開発ワークフロー / じゅん@AI駆動開発さん
人間が課題や意図を最初に定義するだけでAIが仕様書作成から実装まで進められる「開発パイプライン」を紹介。
人間が2ステップ、AIが4ステップを担当する6段階の流れで、Googleマップで目的地を入れるとルートが提案される感覚に近いと説明。
中核には PRD・spec.json・context.json の3ファイルがあり、特に context.json が進捗管理を担うことで、AIが次にやるべきことを自然に把握できる仕組みになっている。
これを支えているのが Claude Code のフックやスキル、オーケストレーターで、こうしたハーネスエンジニアリングをきちんと設計しないと品質が安定しないとのこと。
Claude Code で研究を加速した学生の話 / Hiro Yoshiokaさん
以前はChatGPTやCursorを使っていても、コードを貼り付けてもコンパイルエラーが続き、1週間や1ヶ月単位で時間が溶けて気づけば半年経っている、という状況だった。
しかし、Claude Codeを導入してからは、先行研究を渡して「実装して」と頼むだけでコードを書き、コンパイルし、実行して結果まで返してくれるようになり、半年かかっていた作業が1日程度で終わるようになった。
さらに面白かったのは、Claude Codeが人間とはまったく違うコードを書いてくる点で、パラメータ化のような小細工をせず、ループを100回回したり100個プログラムを並べたりと力技を選ぶこともあり、その「変更量を恐れない」姿勢が吉岡さんには大きなカルチャーショックだった(わかる)。
結果として自分は実装する人からYes/Noを判断する人に変わった。道具が変わると研究スタイルも変わるのかもしれない。
Claude Teamプランの選定と、できること/できないこと / ふくだ(fukuda ryu)さん
ClaudeのTeamプラン運用について解説。ググると古い情報も出てくるが、1月に値下げもされて導入しやすくなっているらしい。
Bedrockなどからの移行メリットとしては、サブスク+従量の2層構造によるコスト面、Claude CoworkやDesktop、Claude in Chromeといったエンジニア以外向けツールも使える点、settings.jsonやプラグインを一括配布できる点、学習利用がデフォルトオフで設定漏れリスクが減る点、そしてオートモードやコードレビューといったTeam/Enterprise限定機能が使える点が挙げられていた。メンバーごとのプラン設定や使用量上限の柔軟な調整、危険なモードの中央制御なども可能。
一方で、OpenTelemetryやフックに比べて分析機能が弱いこと、Max20倍ほどは上限が緩くないこと、そして特に管理画面の更新がサイレントで行われリリースノートにも載らないため、新機能に気づかずデフォルトオフのまま使い続けてしまうリスクがある点が運用上の課題。
Claude Codeはどこまで戦えるのか? Kaggle金メダルで見えた現在地 / Kinosukeさん
4,000人以上が参加した画像から草の量を推定するコンペで5位入賞。Claude Codeを使えば誰でも勝てるという単純な話ではなく、AIに任せる部分と人間が頑張る部分の切り分けこそが重要。
現状のClaude Codeはベースラインや実験パイプラインを1プロンプトで構築できるレベルにはあるものの、コンペで勝つには不十分で、その理由は他の参加者も同じ道具を使っているので差がつかないことと、自律的な実験サイクルが数回で頭打ちになってしまうことだと説明。
今回も本質的なアイデアは「精度を上げて」という抽象的な指示からは絶対に出てこず、人間がデータを観察して出す必要があったとのこと。勝ち筋としては、実装と試行回数稼ぎはClaude Codeに任せ、人間は結果を分析してアイデアを出すことに専念するというサイクルを回すこと。
全社員のClaude Code・Coworkの利用状況をOpenTelemetryとGrafanaで可視化した話 / ラクさん
全社員にClaude Codeを配ったが、使われているかヒアリングするのも難しいので利用状況を定量的に観測したかった。
Claude CodeはOpenTelemetryに対応しているので、これを使った。しかし、収集するための設定を配るのが難しい。発表者は最終的に、MDMでmanaged-settings.json(ユーザーが上書きできない組織レベルの設定ファイル)を全PCに配布することで100台規模のPCに一括で設定を適用した。
ログ基盤・プラグイン・ダッシュボード、全部整えた。でも最後は人だった。 / Masaki.K AI推進するEMさん
前の発表者に続けてClaude Codeの全社導入の話。AnthropicのレポートでもClaudeを使い込むほど習熟度が上がるとされていることから、まずはトークン使用量の観測を重視して後押し。
OpenTelemetryとPrometheusでログ基盤を構築し、トークン使用量・モデル・コストを可視化。OpenTelemetryではスキル名が取れないため、前回Meetupのgiginet先生の資料を参考にフックで補完し、スキルやサブエージェントの利用状況もダッシュボード化。最終的に活用度を引き上げるのは人が背中を押すこと。
煩雑なSkills管理をSoCにより解決する:関心を分離し、プロンプトを部品として育てるためのOSSを作った話 / nrsさん
Skillsが増えると似た処理が複数のスキルに散らばって重複や変更漏れが起きる問題を提起。原因はコーディング・レビュー・設計といった役割ごとにスキルを分けることで、品質基準やアーキテクチャ方針といった横断的な関心が重複してしまうことにあり、ソフトウェア工学の概念「関心の分離(SoC)」を適用することが必要だと指摘。
その解決策としてFaceted Promptingという手法を提唱。プロンプトをペルソナ・ポリシー・ナレッジ・インストラクション・アウトプットコントラクトの5つの観点で分解し、関心軸でパーツを管理して組み合わせて役割スキルを作る、という発想。AIは後ろの指示に従いやすいので、最重要の制約はプロンプト末尾に置くのがコツとのこと。
Claude CodeでClaude Agent SDKを使ってエージェントを自作しよう / noguさん
Claude Agent SDKを使うと、Claudeが自律的にファイル操作・コマンド実行・検索を行うエージェントを開発することができるが、発表者はClaude Agent SDKについて、Claude Code内の /agent-sdk-dev:new-sdk-app project-name コマンドからnpmかPythonでプロジェクトが立ち上がり、高速にエージェントを構築できる手軽さを紹介。
本題はごく最近発表されたClaude Managed Agentで、Claudeを自律型エージェントとして実行するためのハーネスやインフラがすべて含まれており、API経由で動かせるサービスとのこと。/claude-api すると構築を始められる。専用のスキル群が用意されていて、特に /claude-api managed-agent-onboard にユースケースが詰まっているため、これを使うといい感じにエージェントを構築できるとのこと。
チームやリポジトリ間の情報の断絶をSkillで補う 〜 BFF 情報取得 Skill による実例 〜 / takanakahikoさん
Claude Codeがリポジトリ内のコンテキストでしか動かないことによる「リポジトリ間の断絶」問題を提起。発表者は新旧BFFの移行中で、新BFFから旧BFFを参照したい、クライアントからBFFを参照したい、というニーズがあるが、Serenaなどで他リポジトリを読ませてもコンテキスト不足で遠回りになりがち、というのが課題。
そこで「知識のパッケージング」するため、BFFの情報を知りたいチーム向けにSkillsを配布。Claude Codeが「結果だけ欲しい」「実装を読みたい」のパターンを賢く使い分けてくれる設計とのこと。BFFに限らず認証基盤や共通ライブラリにも同じアプローチが有効で、チームをまたぐコンテキストの切り方を意識的に設計できるようになるとのこと。
10年分の技術的負債、完済へ ― Claude Code主導のAI駆動開発でスポーツブルを丸ごとリプレイスした話 / nero15さん
Claude Code主導で10年運用したコードベースをリプレイスした事例を紹介。
各リポジトリをAIが横断的に読み取れるように配置、仕様駆動開発を徹底。できなかった部分は割り切って手動対応し、検証では絶対外せない機能を全ページ目視チェックする、というメリハリをつけて進行した。
AtoAにおいて、あの政治家の発想を掛け合わせると… / おじぎの福嶋さん
ブロードリスニングという政治家の方が推進しているアプローチを紹介。AI技術を用いて短時間で分析・可視化して政策や意思決定に反映させる「広聴」手法とのこと。
これによって一人では聞き切れない問題に対応することができるとのこと。たとえば「Vercelの新機能を導入すべきか?」のような検討すること自体がコスト高い問いも、AIなら対応できる可能性があるとのこと。
M5Stack に色んな足をつけてみて、Claude Codeを使って人格と機動力の関係を調べてみた / Kaito Murataさん
M5Stackで作ったロボット「スタックちゃん」の感情とキャタピラを連動させる、という実験。ユーザーが自然言語で文章を入力すると、それに応じてどんな表情と動きを見せるのかを試した。
仕組みとしては、Claude Codeで自然言語のプロンプトから感情を分析し、人間の感情と身体の動きの対応をM5スタック上で再現するスキルを作成。表情は6種類、足回りの動きは13種類で組み合わせて表現。
デモでは「カレーが美味しかった」と入力するとスタックちゃんが嬉しそうに動き、興奮時はキャタピラが高速、がっかり時はベアリングを置いて終わるだけ、といった感情ごとの違いを再現する様子を紹介。
Claude Codeがハードウェアのデバッグでもソフトとハードの切り分けに踏み込んでくれた点と、配線図まで正確に出してくれた点が特に印象的だったとのこと。
メルカリのClaude Codeセキュリティ設定の組織配布戦略 / Hi120kiさん
メルカリではエンジニアだけでなく非エンジニアにもClaude Codeを展開しているが、Claude Codeはファイルの読み書きやコマンド実行までできるためPC上で任意の操作が可能で、rm -rf 事故や情報流出のリスクがある、という前提を共有。
対策として、まず守るべきアセット自体を最小化するためローカルファイルを避けてオンラインストレージを基本とし、認証情報も短期的なものに切り替え。その上でClaude Code側の設定として、最近充実してきたサンドボックス機能(ディレクトリ・ファイル・ネットワーク制御)を活用し、会社のセキュリティポリシーはシステムプロンプトやCLAUDE.mdに書き込んで教え込ませているとのこと。
ただし会社全体に漏れなく展開するには別の仕組みが必要で、そこでOpenTelemetryと同じくMDM(メルカリではJamf)を使ってコントロールしている。MDMで配布される設定は最も高い優先度で扱われるため、ユーザー側からは上書きできない。
ただ、コマンドの知識があって柔軟に使いたいエンジニアと、最初から安全な設定で使いたい非エンジニアでは求める設定が違う。既にMDMにHRシステムから従業員情報が連携されていて「この人はエンジニア」「この人は非エンジニア」という情報がわかる状態だったので、それを活かして配布設定を分離。エンジニアには安全性を確保しつつカスタマイズの余地がある柔軟な設定を、非エンジニアには実現できる中で最も安全な設定を付与している。
おわりに
面白かった話題。 /claude-api するとClaude Managed Agent の構築を手軽に始められるというのは面白いなと思った。/statusline も最初触ったとき面白いなと思ったが、設定やエコシステムの構築がChatOpsで行えてしまうというのは優れた新しい体験だなと感じる。
全体的に……さすがに多すぎて疲れた!!!!雰囲気がいつも参加しているモバイル系の勉強会とは(何が違うのかというのは言語化しづらいが)異なり、終始とにかく、「いろんな人がいるな…」という印象だった。組織に適用する話や、本業開発者でない人も相対的に多く、全体的に自分では思いつかなさそうな切り口やTips、結論が多かった。